詰め物・被せ物
保険診療は安価ですが、金属色が目立つという欠点があります。しかし実は、保険の銀歯のデメリットはそれだけではないのです。逆に、セラミックやジルコニアを用いた治療は、比較的高価ですが、見た目が美しいというだけでなく、治療精度が高いことや再治療のリスクが低いというメリットもあります。
このページでは、素材の違いをしっかりとご紹介いたします。どれが自分に合っているかわからない、という場合は患者様のお口の中の状況に合わせて、より良い治療をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
SILVER TEETH 銀歯(保険適用)
保険適用のため、非常に安価なのが特徴です。銀歯の成分は、正確には「12%金銀パラジウム合金」と言い、金12%、パラジウム20%が含まれた合金です。硬いため、噛む力に対する耐久性はありますが、金属のため、唾液に常に触れていると、溶け出してしまいます。溶け出した金属イオンは歯茎や歯に黒い染みのようなものを作ってしまうことがあり、これをメタルタトゥーと言います。
金属がイオン化することにより、銀歯自体がプラスに帯電するため、マイナスに帯電しているプラーク(歯垢)と電気的に結合しやすく、汚れやすい、というのも、欠点です。また、細かい部分の形を整えるのが非常に難しく、精密に治療をしたとしても、他の材料に比べて隙間ができやすいというデメリットもあります。
メリット
- 安価である
- 非常に硬い
デメリット
- 銀色で目立つ
- 二次カリエス(二次虫歯)になりやすい
- 劣化が早く、劣化すると
隙間ができて外れやすい - 金属アレルギーを発症する可能性がある
- 電気的にプラスに帯電するため、
プラーク(歯垢)を引き寄せる - メタルタトゥーという
歯茎や歯への着色がある
RESIN レジン(保険適用)
小さい虫歯を詰めるための材料です。白いプラスチックでできた専用の材料で、いくつかの種類があり、患者様の歯の色や虫歯の大きさによって使い分けています。主成分がプラスチックですので、数年で劣化して色が変わってしまったり、強度がないため、欠けたり外れたりすることがあります。
しかし、歯の色とあまり違いがないため、治療直後は非常にきれいな仕上がりになります。保険適用のため、非常に安価です。
メリット
- 歯と似たような色のため目立ちにくい
- 当日に処置が完了する
- 歯の削る量を最小限にできる
- 保険適用のため安価
デメリット
- 治療範囲が小さい場合に限られる
- 劣化が早く色が着くと取れない
- 強度が低く割れやすい
- 治療部位によっては
外れやすいこともある
GOLD TOOTH ゴールド(保険適用外)
いわゆる「金歯」と呼ばれる金色の素材です。生体親和性(身体との相性)が高いと言われています。金は酸に非常に強く、腐食が少ないのが最大の特徴です。また、細かい部分までを精密に再現できるため、非常に適合の良い詰め物や被せ物を作ることができます。
適合が良いと、歯と歯の間に物が挟まったり、歯と詰め物や被せ物との間に隙間ができるというトラブルがなくなり、二次的に虫歯になるのを防ぐことができます。金は唾液に触れても溶け出しにくいという性質があるため、銀歯のようにメタルタトゥーになることはあまりありません。
メリット
- 非常に適合が良く隙間からの
二次カリエス(二次虫歯)になりにくい - 生体親和性(身体との相性)が
高くアレルギーになりにくい - 噛み合わせに優しい素材
- 腐食が少なくあまり劣化しない
- メタルタトゥーが非常に少ない
デメリット
- 金属アレルギーの可能性がある
- 金色で目立つ
- 自由診療のため治療費が高額
HYBRID CERAMIC
ハイブリッドセラミック
(保険適用外)
ハイブリッドセラミックは、セラミックにレジンを添加した素材です。セラミックは見た目も非常に美しく、光沢があり色彩も豊富ですが、素材の特徴としてほんの少しだけ脆い(割れやすい)という欠点があります。(もちろん、適切に扱えばあれば、問題なく使用できます。)
そこで、開発されたのが、力に対して靭性(粘り、耐久力)の高いレジンを足すことで、セラミックの美しさと、レジンの壊れにくさを両立したハイブリッドセラミックです。
メリット
- 見た目が歯の色に近く美しい
- レジンの靭性を持つため壊れにくい
- セラミックのように色調が豊か
- 歯と隙間なくぴったり合わせられるため虫歯になりにくい
- 金属アレルギーの心配がない
デメリット
- 銀歯よりも少しだけ
多く歯を削る必要がある - 純粋なセラミックよりも着色しやすい
- 自由診療のため治療費が高額
CERAMIC セラミック(保険適用外)
陶器に使われる素材です。透明感があり、非常に美しい見た目を再現することができます。一般的な食器に使われる陶材を加工することにより、大きな力を加えても割れないように工夫されています。電気的に中性~マイナスであるため、プラークを寄せ付けにくく、非常に衛生的です。隙間なくぴったりとしたものを作ることができるため、隙間から虫歯になってしまうということもほとんどありません。
また、金属を使わないため、金属アレルギーの心配もありません。さらに、セラミックは数十年ではほとんど劣化しないため、同じ状態を長く保つことができる、耐久性の高い素材です。
メリット
- 見た目が歯の色に近く
透明感があり美しい - 歯と隙間なくぴったり
合わせられるため虫歯になりにくい - 電気的にプラーク(歯垢)を
寄せ付けにくいため衛生的 - 金属アレルギーの心配がない
- 劣化がほとんどなく耐久性が高い
デメリット
- 金属よりも少しだけ
多く歯を削る必要がある - 適切に治療しないと割れる可能性がある
- 自由診療のため治療費が高額
ZIRCONIA ジルコニア(保険適用外)
人工ダイヤモンドにも使われるジルコニアは、非常に硬い素材です。以前はセラミックほどの色彩がありませんでしたが、こちらも技術改革が進み、さまざまな色を表現することができるようになってきました。
加工が難しい素材ではありますが、歯を削る技術がしっかりとしていれば、歯にぴったりの詰め物や被せ物を作ることができるため、長期間同じ状態を維持することが可能です。セラミックと同様に、ほとんど劣化することもなく、プラークを寄せ付けにくいため、非常に衛生的です。
メリット
- 見た目が歯の色に近い
- 歯と隙間なくぴったり
合わせられるため虫歯になりにくい - 金属アレルギーの心配がない
- 劣化がほとんどなく耐久性が高い
- 非常に硬く割れる心配が少ない
デメリット
- 金属よりもほんの少しだけ
多く歯を削る必要がある - 適切に治療しないと対合歯
(反対側の歯)に痛みが出ることがある - 自由診療のため治療費が高額
ホワイトニング
ホワイトニングとは、特殊な薬剤によって歯の色を白くする施術のことです。歯を削ったり、詰め物などをすることなく、白くすることができます。当院では専用のマウスピースの中に薬剤を入れて一定時間お口の中に入れていただくホームホワイトニングを行っています。生活リズムに合わせて、患者様ご本人のペースで施術を進めていただける治療となっているため、人気のある治療法です。白い歯は、お顔全体の印象を華やかに若々しく魅せる効果があります。あなたも白い歯で、素敵な人生を手に入れませんか?
ホワイトニング手順
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STEP01カウンセリング
お悩みをお伺いし、お口の中を確認させていただきます。虫歯や歯周病がある場合には、痛みやしみる症状が悪化してしまう可能性があるため、すぐにはホワイトニングをお受けいただけないことがあります。
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STEP02型取り
ホワイトニング用の専用マウスピースをお作りいたします。上顎、下顎の型取りを行い、お口の中を模型で再現します。その模型に合わせて、患者様毎に専用のマウスピースをお作りします。型取りから、マウスピースのお渡しまで、1週間ほどかかります。
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STEP03マウスピースのお渡し
専用マウスピースと薬剤をお渡しし、ホワイトニングの方法を詳しくご説明いたします。ご自宅でしていただく施術となりますので、分からないことや疑問に思うことはなんでもご質問ください。
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STEP04ホワイトニング開始
ご自宅で、薬剤をマウスピースに入れて、お口の中に保持していただきます。1日2時間程度行っていただくと、効果を感じやすいと思います。白さが十分と思われたら、ご自身の判断でストップしてください。
CHECK ホワイトニング注意事項
- 補綴物には効果がありません
ホワイトニングの薬剤は、天然の歯にのみ効果があるため、詰め物や被せ物に対しては歯を白くする効果が発揮されません。 - 着色しやすい物は避けてください
ホワイトニング中は、カレーやワイン、コーヒーなどの着色のつきやすいものは避けてください。 - 異常がある場合はすぐにご連絡ください
ホワイトニングの薬剤により、ごく稀にしみるなどの症状が現れたり、アレルギー症状が出ることがあります。異常を感じたら、すぐにホワイトニングを中止し、ご連絡ください。